X Crazy + Cinema
written by Xen




相も変わらずCrazyなXenちゃんの映画批評など。 略して

X(エクス) +(たす) C(スィー)

とでも呼んで下さい。






[2006.12.26 23:25] 文学散策のススメ

「私は、立ち止まった。そこには何かがあるようだったが、そうではない。
ただ、照り付けている太陽と地面にへばり付くように生きている私がいるだけであった。地を這う虫。
そして、隣にいる彼女を見つめた。不思議そうな目で私を見ている。そして、瞬時にそれは、憤りと軽蔑の入り混じった眼となった。
私は、何かを言わなければならない。
一応付き合っている彼女なのだからお世辞の一つは、デート中に言わなければならないだろう。
「かわいいね。・・・・」
と言った私の言葉は宙に浮いて、無かったかのように振舞われた。
そして、彼女はさっさと遠く先を他人の振りをしているかのように歩いていった。
いや、間違いなく他人の振りをしているのであった。」
とまあ、此処までが私が「文学散策」をする際に、事実発する無知蒙昧のたわごとの一例である。

さて、文学散策とは何ぞや。
そう、思われた方は至極フツーの考えの持ち主である。
私は、普段考えていることを口には出さない。そんな事は皆当たり前だ。馬鹿な体育会系の奴だけだ。思ったことをすぐに口に出すのは。
しかし、あえて、今回私は、思ったことを口に出していくことをオススメする。しかも、口語的にではなく「文人気取りで」。
「文人気取り」。これが重要なのである。

こうやってみると、自分だけが楽しいだけだと気付いたのは相当後になってからだが、あえて、沈黙するデートをしてつまらない思いを味わうより、この方が楽しい(自分だけ)ためするのであり、自分勝手な人はこのようにすることをオススメする。




[2006.12.07 23:46] 新宿でエルトン

自宅に帰ることは稀になった頃。
他人の家を転々としていた。
若いときそういうときは誰にでもある。

行くとこがないと、先輩がアルバイトをしている先へ行った。
新宿の日新パワーステーションの近くにあるビルで先輩は警備員をしていた。

どこかの保険会社の6階建てのビルは夜中ともなれば、
やりたい放題。俺たちはビルの中を駆けずり回った。
最上階のVIPッぽい部屋には、カラオケもあったりして。
ふかふかの椅子に座り、よく歌ったものだ。
其処へ行く前には酒を買い、
偉そうに世の中のこと、哲学、映画、音楽、芸術と様々な議論をして
終いには皆で大暴れをして夜を明かすことは数多くあった。
家主たちが出勤する前には、綺麗に掃除をするのは礼儀だ。

其処には小さなラジカセが置いてあった。
それにお気に入りの曲を入れて、大声で歌った。
酔いが回ってくるとその場の皆が椅子を持ち上げて、エルトンジョンの
「グッバイ イエロー ブリックロード」(オズの魔法使いをモチーフにした曲)
を何度も何度も繰り返し合唱した。
AH〜AH〜AH〜〜〜♪AH〜AAH〜AH〜AH〜〜♪ってな具合に。
楽しかったなあ。金無かったけど・・・。


「あの頃ペニーレインと」☆☆☆☆

キャメロンクロウ監督の自伝的作品。
ロック好きな人は見たほうが良い映画ベスト5に入る映画だ。
音楽は、ナンシーウィルソン(元ハートで監督の奥様)や
ピーターフランプトン(元ハンブルパイで「BABY I LOVE YOUR WAY」のヒットで有名)

厳格な母親に育てられ、15歳にして大学生となる主人公。
天才の持つ苦悩をロックで解消する少年ウィリアム。
ロック評論を地元の小雑誌に記載していたことから超有名誌「ローリングストーン」
の目に留まり、記事の依頼が入る。
ブレイク寸前のバンドに同行取材するうち、グルーピーのリーダーをしている女の子ペニーレインと知り合いになる。
それは切ない恋の始まりだった。ナンテ事がパッケージに。
ペニーレイン役で女優ゴールディホーンの娘ケイトハドソンがカワイイ。
バンドはメンバーそれぞれ苦悩を抱えている。
特にバンドのリーダーでギターリストのラッセルはバンドにウンザリし始めている。

そんな中、バンドが崩壊し始めたとき、ついにバスの中皆の会話がなくなる。
ダメだな俺たち。と言わんばかりに。
そのとき、バスで掛かる音楽。それがエルトンジョンの
「可愛いダンサー」
バスは大合唱となり、再び笑顔が戻ってくる。
このシーンが大好きだ。
歌ってそういうもんだよね。

ボロボロになりながらニューヨークにたどり着いたバンドのメンバー。
失恋し絶望したペニーが自殺を図ろうとして、必死にそれを助けようとするウィリアム。

「君が好きなんだ、だから生きてくれ。」生まれて初めての哀しい告白。
ダンスを踊るように意識の無い彼女を抱えて歩く。
泣けるんだ。これが。
ニューヨークではバックにまたまたエルトンジョンの曲が。
「モナリザ アンド マッド ハッター」(外人が見た哀しいニューヨークの人々の様子を描いている曲)
隠れた名曲がここでも。

エルトンジョンは自分で歌詞は書かない。
どの曲もそうだったが、非常にシュールな世界を表現している。
作詞はバーニートービンってえ変な名前の奴だ。天才だね。
売れて天狗になったエルトンと一時仲違いしていたが、最近はコンビを復活させたようだ。

エルトンジョンは、今では変なカツラを堂々とカブリ、男と結婚したうすギタネエでぶオヤジだが、
昔は甲高い声が出せて、非常にいい曲を書いていた。その頃は女性の奥様がいた。

この映画のように曲は違えど(君の歌は僕の歌とか)、誰にでもエルトンジョンの曲が近くにあったはずだ。
よっぽど音楽嫌いの奴、お馬鹿ロックしか聞かない奴、頭が固い奴、洋楽聞かない奴は別だが。

エルトンジョンの曲を聴くと。俺の場合。
あの頃よく新宿で。ってところか・・・。

あのうこれ前に送ったよねカッシー




[2006.11.30 01:14] 究極のメメしい内省的名盤「LATE FOR THE SKY」

またまた、10ウン年ぶりにジャクソンブラウンを聴いてみた。

サザンロックというのは嘘で本当はウェストコーストロックと言うらしい。
どうでもイイが。

「LATE FOR THE SKY」

このアルバムは1974年作。
「科学的にも証明されてるが、ロックは74年に頂点を迎え後は衰退していった。」
ってアニメ「シンプソンズ」のパパが言ってた。そうだね。
暇があれば74年の名盤数を数えてみてみれば分かる。
俺はやらないけど。
つまり、俺が生まれた時から衰退していった音楽。
それが、ロック。

で、このアルバムは、ラジオで某FMなんとかのDJが
大好きなアルバム。夕暮れ時に聴きたいアルバムです
とか言っていた。全然有名じゃないけど今でもよく聴くアルバムだとか。
そのときは、曲かけなかったなあ。本当に好きなんかあ?

歌詞はJ-ROCKの大御所ハマショーがまんま日本語にしてパクッて有名なアルバム。
まあ、奴は別に好きじゃないが・・・。
アルバムのジャケは、マグリットの絵のパクリだな。
昼間なのに家の周辺は夜というシュールで有名な絵の。

昔聴いた時の印象は、デビットリンドレーのスライドギターが素晴しい。
くらいにしか印象にない。ギター少年だったから。
リトルフィートのローウェルジョージ、デュアンオールマンやライクーダーくらい凄い。
それにしても。泣けるよ。音が・・・。この音が無ければ絶対名盤になり損ねたに違いない。
って思ってた。

で、聴いてみた。うわ〜〜〜。
とにかく暗い。
危うく洗面台の4枚刃の剃刀で手首の産毛を切っちまうところだよ。
アブネーナー。ったくう。
マジで聴いていたら自殺したくなるよ。
ここまで自己の内面を見つめて、ココロの傷をあからさまに描いたアルバムはない。

ジャクソンブラウンは妻を自殺で亡くしている。
たぶんこのアルバムのセイだな。

タイトル曲の「レイトフォーザスカイ」は絶望的なまでの男女の溝を赤裸々に歌う。

非常に女々しい。いや、男男しい。男、女、男、しい。いやらしい。
「たぶん君が愛していたのは君の創りあげた理想の僕の姿/
君の愛する男になろうと努力すればうまくいくかも/
でももう偽りに耐えられない/二人ベッドで一緒にいても孤独」
なんて考えるようになったら、病んでる証拠。
相手に問題がある以上に本人にも問題がある。俺が常々考えているものと大体同じだ。
愛に絶望していても、それが過去にあったものでも愛を求めてしまう。
自分が変わればいいだろ。そうすりゃあうまくいくから。なんて馬鹿げたことを考えるが。
でも、相手の要求が厳しくなり、自分が自分でなくなるくらい変わるには抵抗がある。
どうしたらいいんだ。みたいな歌だ。
いやあ女々しい。いや、男男しい。男女男しい。いやらしい

他にも、君の自由の代償が孤独だといいねとか。
僕を笑ってもいいけど、君は笑顔を忘れないでだとか。
引くくらいに女々しい歌詞がいいね。

このアルバムでは「THE LATE SHOW」
が一番好きだ。
出会いと別れを歌い、最後に誰もいない家を二人で出る。
バタン、バタンと車のドアの閉まる音が聴こえ、車が出発する音とともに曲が終わる。
あれえ、そういえば尾崎紀世彦の曲みてえだ。二人でドアをし〜〜めーて〜〜〜〜♪
アクユウがパクったのか。ジャクソンブラウンがパクったのか。どうでもいいかあ。
でも、コーラスがイーグルスのドンヘンリーとグレンフライだから・・・。
まあ、それだからいいんだよ。イーグルスが好きだから。
因みにノー天気で有名なイーグルスデビュー曲の「テイク イット イージー」はジャクソンブラウンとグレンフライの共作曲だ。
信じられん。あのノー天気な曲が・・・・。

しかし。まあ、わかるよ。こういう気持ち。
10代のガキには分からなかったね。
ズキってくる。痛いところを突かれた。

ジャクソンブラウンは俺だね。
太宰が俺だったように。
どの曲にも共感を覚えずにいられない。

彼ほど理想主義の貧弱さ、大人になる痛み、青春の終わりを切なく歌う奴はいない。

いやあ女々しい。いや、男男しい。男女男る。うわっ、いやらしい
俺の再発見だ。

でも、夕暮れ時に聞きたくなるアルバムかね。クラッ。坂上なんとか。

よし、もう一回聴こっ!!!歌いながらネ

れいふぉーざ、すかーーーーぃ♪




[2006.11.28 00:44] ツライなあプログレ(再聴戦)

先だってプログレについて書いたので、改めて実家にあるCDを聴いてみた。

あぁやっぱりツライなぁ。マニアモノ以外のメジャーなクリムゾンもイエスもフロイドも。
真剣に聴けない。体力が必要だ。曲ナゲーし。
そういや久々レコード屋に行ったら
「21世紀の精神異常者」が店で流れていた。
おもいっ・・・・・。いや〜〜〜な面持ちに・・・。
そういえば数年前スピッツのカバーアルバムでPOLYSICSとか言うバンドが
チェリーをこの曲風にカバーしてぶっ飛んだ。それは、かっこよかった。
でも、何故今時クリムゾン?

で、
プログレかどうか微妙な位置にある

プロコルハルム

に手を延ばした。

いいね!何年かぶりに聴いた。
楽曲は非常に大袈裟
バカバカしく笑いを誘うほどの悲壮感を漂わす。
そいで、詩がシュール。

このバンドはクラッシクの名曲を不自然に融合させた安易さが
悪い意味でプログレ的なのだと思う。

他にもラフマニノフのピアノコンチェルト第2番の美しいメロを「ALL BY MYSELF]という曲にしたエリックカルメンや、
日本でもショパンや木星にそのまま詩をつけて歌ったり、POPSにも悪い意味でのプログレは垣間見ることが出来る。と強引に。

でプロコルハルムはバッハのカンタータ14番をモチーフにした
チョー有名な「青い影」で有名なバンドだが。
俺は

「ソルティードック」

がこのバンドでは一番好きな曲だ。全然有名じゃないけど。

波の音とカモメの声、不安げなストリングスに頼りなさげなボーカルが重なり
曲が静かに始まり、聴くものとともにゆっくりと旅が始まる。
そして旅に出ていた船は諸事情により(理由は良くわからないが)炎に包まれ、船員は荒れた海に入り、
断末魔が海に消え行く場面で曲は最高潮に盛り上がる。
波の音とカモメの声が最後に聞こえて静かに終わる。完璧な構成だ。
それがたった数分の曲だから良い。

平家物語の物悲しさ、三島由紀夫の頽廃的な
「滅びの美学」
をこの曲を聴くと感じずにはいられない。

何かが終わる瞬間にみる
究極の美
の素晴らしき哉!

恋愛、死別、大事なモノを失う瞬間
最後に燃え上がる焔を心に焼き付けたとき、
それは時間場所を越えて「普遍性」を持ち始め
目の当たりにした者は恍惚感で魂が肉体を離れていく。

しかし、アルバムのジャケがダメだ。全然物悲しくない。笑える。
汚い髭の船乗りがニヤニヤしてダサい絵が。それでも、

文学ロックの名曲

として俺の中で君臨する。だが、今は誰も聴かないだろうなぁ
その流れで、「グランドホテル」という名盤もある。こちらの方が完成度は高い。

しかし自らのバンド活動は虚実だったと告白し、
自虐的にロックの終焉を描いたアルバムイーグルスの
「ホテルカリフォルニア」
がこの手のコンセプトアルバムで完成度は高い。
あまりに有名で軽視されがちだが。いいものはいい。
イーグルスはこのアルバムに押しつぶされて解散した。
嗚呼ジャクソンブラウンの「レイトフォーザスカイ」が聴きたくなってきたなあ。
サザンロック聴きたくなってきた。ノー天気そうだが、もの哀しい音のするロック。
全くプログレ聴けないから、その反動で・・・。


酒屋で皆がビールを注文するなか、
塩をコップの縁に定着させた例のあれを注文し、
曲を想い飲酒す。




[2006.11.25 17:49] get rich or die tryin'ってどういう意味?

「ゲットリッチ オア ダイトライン」  ☆☆

俺が好きな曲に、
「GREATEST LOVE OF ALL」
っていう曲がある。
聴くと間違いなく生きる勇気が得られる歌詞とメロが素晴しい。
これは昔、大好きなギターリスト「ジョージベンソン」が歌っておられた曲で。
JAZZギターリストが、メバリをを入れてエロく歌っている。少々キモイが。
モハメドアリ本人が主演する映画
「モハメドアリ、チャンピオンへの道」
で使用されたもの。
ホイットニーヒューストンがその後カバーして非常に有名になりましたが。
映画は、ランニング中に女のケツを追っかけまわす場面が印象的でしたな。
キンパチ先生にも影響を与えたとか・・・。
ともかく、本人が主演する映画はYABAI。少々笑いを誘う。

ジムシェリダン監督
アイルランド出身。社会派で慣らした監督。
「マイレフトフット」「父の祈り」では社会派の名のとおり硬派なイメージ。
前作?の「イン アメリカ 3つの小さな願いごと」は自伝的映画。
自分の子供等とともに脚本を書き、
貧乏ニューヨーク生活を描いた感動作だったが。

アメリカの子供から大人気ラッパー「50セント」自身が主演した半自伝的映画とは・・・。
モハメドアリのみたいな変な映画じゃなきゃイイが。

おお、なるほど。
ヤッパきちんと撮ってるなあ。安心して鑑賞できる。

少年期自分の母親が殺された経験を持つ50セント。
麻薬の売人になり、成長し自らも悪行の限りを尽くす50セント。
刑務所でココロを入れ替え、再び音楽を志す50セント。
しかし、周囲がそれをスンナリ許すはずもなく。
体に8発の銃弾を浴びることになる50セント。

しかし。
エミネムの「8MILES」のような興奮もなく、
なんか、ノンベンダラリとした映画だった。

ラップもこいつのは、ダラダラ歌ってるのが気になる。
好きじゃないな。
期待はずれだった。
実体験を基にした映画だが、本人が主演してヤハリ興醒め。
うまくもなんともない。
エミネムはその点良かった。目が良かった。

黒人社会のあまりに厳しい現実を描いたところに☆二つ。
黒人社会ではラップが成り上がる近道なのだろうよ。
ジャニーズの連中は県東部出身者が多いことと近似する。




[2006.11.22 22:17] 忍耐涵養の行(それはプログレ)

今日、毎週観ている「ロックフジヤマ」をみていた。
ゲストは、「いぇーい」の息子高嶋政宏だった。
彼は非常にロックにも造詣が深く、感嘆するばかり。
生まれたときからキングクリムゾンの「RED」が大好きだと言う。

「プログレッシブ ロック」通称プログレ

分かるなあ。非常にいまも昔もマイノリティのプログレ。
陸上仲間に高校のころ「RED」を貸したが、感想を聞くと
「イマイチワカラン」
と言われた。
ああ、そうか。
誰もが聴ける音楽ではないのだな。とこのとき初めて知った。

だから、堂々とキングクリムゾンが好きとはなかなか言えない。
一般的ではないプログレ。
確実に変人視される。高嶋政宏は凄い。

さて、俺の浅い(マニアと比較して)プログレとの出会いは、中学の時。
その頃は、民放でMTV「ヘッドバンガーズボール」って番組があったり、
メタリカが号泣するOLを前に武道館でやったりと大変な時代であった。
世の中は、飽きれるくらい
HEAVY
が蔓延していた。
映画「バックトゥザフューチャー」の主人公が事あるごとに
「ヘビーだぜ」
って口にしていたくらいHEAVYだった。

そんな中、色んな音楽をむさぼり聴いた中にプログレ代表格
キングクリムゾン
があった。
「クリムゾンキングの宮殿」の「21世紀の精神異常者」
今でも凄いと思うタイトル。
あの曲が入っているアルバムは凄かった。全曲名曲。といっても5曲だけ。
ブチノメサレタ。歌詞がイッテタ。曲がイッテタ。

俺の知っているマニアはこのアルバムの「エピタフ(墓碑銘)」
を結婚式の入場テーマにしたらしい。

「confusion will be my epitaph」
混乱してんただなあ・・・。

それまで聴いてたお馬鹿なヘビメタとは一線を画す世界観にやられた。
それから、プログレにはまった。
ピンクフロイドを聴いて通学し、帰ってからもヘッドフォンでプログレ。
そのうちドイツ、フランスなど欧州のプログレバンドにまで手を拡げた。

あまり、没頭すると、別世界へ入り込む。頭が変になりそう。
ドラッグはやったことないが、そんな感覚が得られるような気がした。
駅のホームに立ち、プログレを聴き電車待ちしている間、
恍惚としてる俺は今思うと
不気味
である。この頃から内気な性格になっていった。ような気がする。

あれが、聴けると大抵の物は難なく聴けるようになる。
クラッシク、現代音楽、JAZZ、ロック、民族音楽
あらゆるものがプログレにはあるからだ。
ただ、やはり聴くのは非常にツライ。
1曲に30分以上あるものもある。

ある程度年齢がいくと、聴けないであろう。
感受性が豊かな思春期だから、

あのころだから聴けた音楽

だったのかも知れない。

そして
今は全く聴かない・・・

「バッファロー66」 ☆☆☆

刑務所を出たての男が、尿意をもようしたことから、
町をさまよい(様々な妨害をうける)、
勢いでタップ教室の女の子(ロリ巨乳)を拉致。

不器用なダメ男が人の優しさに触れ、
徐々にココロを開いていく様子が描かれる。
俺のダメ男映画ランキングでも上位に来る映画だ。
ギャロが、「ダメ男でもいいじゃん」と言ってるような気がする。

ここで何曲かプログレが使用されて感涙した。
キングクリムゾンの「MOON CHILED」で女の子はタップを踏む。
最後はイエスだもん。泣けるよ。
きっと貧乏していた頃のギャロも絵を描きながら
プログレ聴いていたのだろう。
と思ったりする

イエスの曲は民放の恋のハニカミでも今でも使用されてる。貴重だ。

世間から疎まれ、聴くものを選ぶプログレ。
テレビを見ていて高嶋政宏に俺もプログレ好きを思い出させてくれた。
ありがとう。

じゃあ。お軽いビーチボーイズでも聴こう。っと。




[2006.11.19 13:49] ココロが鉛ならば

「カナリア」
「この胸いっぱいの愛を」
を鑑賞。

こりゃたまげた。同じ監督が撮ったものと思えない。
塩田明彦監督は尋常じゃない。
次回作はあの大好きな手塚治虫作品の「どろろ」だし。
期待していいのかな?
大好きな「月光の囁き」のような映画。
一方で「黄泉がえり」のようなクダラネエンターテイメント映画。
複雑うーーー。
てなわけで、両極端な監督作2本を鑑賞。


「カナリア」 ☆☆☆☆

地下鉄サリン事件を起こした某カルト宗教団体をモチーフにした映画。
事件後、保護されている児童施設から一人の少年が脱走した。
離れ離れになった妹を取り戻すために。
援助交際をしていた少女と偶然知り合い、ともに旅にでる。

少年達は、奇妙な大人たちと出会い別れ、旅を続けていく。

素晴しい映画だな。家族、社会、自己と他人との係わりあい方。
いろんなことを考えさせられる。

いわゆる純な「ロードムービー」だね。いいっす。

少年はあらゆるものを越えていく。いいっす。
 

「この胸いっぱいの愛を」  ☆☆

おっ。どこかで聞いたことがある題名だな。
そうだ、そうだ。レッドツェッペリンのチョー有名な曲。
デュンデュン、どどどデュ、どどどデュ、どどどデュ ・・・・・・
のリフが有名で誰でも弾けてしまう
あの曲だ。

で、映画わっと。・・・・・。あちゃーーーー。
「せかちゅう」「いまあい」とかに続けーーーてきな映画だなあ。
飛行機に乗ったはずの4人が、20年前にタイムスリップ。
4人それぞれ思い残したことを、果たしちゃおうぜい。ヒャッホーイ。
そして、泣いちゃおうぜい。ウッホホーイ。 オペラの題名は忘れたが、劇中流れるその「間奏曲」が泣かせる。
この曲好きなんだよね。俺。

俺の好きな曲をバックに泣かせるためのラストシーン。
あのう長いんだけどさあ・・・。
ちんけな「タイタニック」みてーだぜ。

「生きる」ってなんだろうみたいな事をお涙頂戴エピソードで綴る。けっ。

この映画。泣けねえ。
何故なら、俺の心を「鉛」のように重苦しいモノにさせるだけだから。
いや、むしろ初めから俺のココロは硬化しているのかもしれない。

ドイツの有名な飛行船ツェッペリン号がLED=「鉛」のように硬化し、
いまは決して飛べないように。

ココロが硬くて飛ばない俺は、泣けなかった。

主演女優はこの映画に出ていた在日3世韓国人指揮者と結婚するらしい。
ふ〜〜ん。あっそう。

さあ、どっちに転ぶ「どろろ」。
たぶん後者だろう。キツネ目の女がでてるし。

でも、まあ日本映画頑張れ!!!




[2006.11.16 13:45] ビンチ村のレオナルドさん

先輩から、唐突に「ダビンチコード」のDVD買わない?

と問われた。
ちょい前、話題になりそびれた例のあれかあ。
気持ちは「買わない」だったが、事情を聞いてみるとその人。

2本買った

らしい。
フツーのを買って、高い特典付のを後から買ったそうだ。
所有しているDVDの3分の1は観ていないそうだ。
うんうん。よく分かる。
ヨクヨク聞いてみると、家には何百とDVDがあるらしい。
負けた・・・。
ドン引きだ。単純にこの人ヤベー。ん。でも・・・。

ああ。そうか。

他人の振り見て我振り直せ。
おれも、相当やばいのかなあ。引くほど。

わが身を見ているようで思わず同情し、「いいですよ」と返事。
で半額以下で購入。

で、早速。鑑賞してみた。

はああ。・・・寝た。よしもう一回。・・・・寝てしまった。んーーじゃあもう一回。・・・寝た。

あれ、そういえば俺本読んでる途中だった。
先輩から半ば強引に読んでみと手渡されたからだ。
読んでる部分が過ぎたら、眠くて眠っちゃうYO

4回目にしてようやく鑑賞終了。

「ダビンチコード」  ☆☆

皆が言うほど悪い映画じゃないな。ちゃんと出来てるじゃん。
話だってよく分かるし・・・。

いや、分かりにくいかもね。慌しい展開が。
前にデートした女がよく分からないから3回観たとか言ってた。
馬鹿女だから仕方ねえけど。
後輩は、俺も観たんすけど、全然面白くないっす。何処が面白いんすか?
と非常に疲れる話し方をする奴にそのようなことを申し立てられた。
んーそうだな。何処と言われるとなあ。

何が最大の謎かって。
髪型だよ。
主人公のオッサン、トムハンクスの。気になってしょうがねえ。

撃たれて、自ら裸になり、ダイイングメッセージを残した美術館の館長。
撃たれて館内をウロウロして裸になる暇があったら
救急車呼んで治療すりゃ助かったかもYO

あと、オドレイトゥトゥとかいう変な名前の女優。
アメリの頃よりかなり老けたYO。
暗号解読に全く役に立たない捜査官だし。
かわいいけど。

結局、ミソは分かっても、無宗教が大多数の日本人には馬鹿な後輩みていに
は〜〜ん?だから。
なのである。衝撃的でもなければ、冒涜ともとれない。
観る人が、無知だから。

また、作家について宗教について勉強しているか否かの問題ではない。
事実か出鱈目かなんてどうでもよい。
結局、大前提として
作り話
だからイイジャン。別に。

ウソをどう物語っていくかが、小説や映画の醍醐味なのだから。
馬鹿な後輩や女が、
あ〜〜、良くわかんないけど、面白かった
じゃなければならない。
その点この映画は失敗だね。

この映画。レオナルドさんのことあまり触れてないように思えたが。
もっと、絵画のこと説明して欲しかったなあ。

不満だらけだけど、この小説関連のおかげで、
フランスへの旅行者がカナリ増えたってえ話だ。
結果的にフランスが得したんじゃねえ?
まあ、いいじゃないか。こんな映画があっても。
スターウ〜〜や踊る大〜〜みてえなお祭り騒ぎモノの一つだからね。
映画の出来不出来はたいした問題じゃない。

観に行かなくて良かったYO
観に行ってたら、映画館で暴れて、裸になりウロウロして
ションベンでこの映画はつまんねってメッセージを残す。

じゃあ本でも読むか。




[2006.11.13 23:02] そこに山が在るから

私は、近所のビデオ屋が
半額の日
というものを設けているその日にしか、ビデオを借りない。

私くらい(映画マニア)になるとエラク出費がかさんでしまう。
マジWOWWOW家に入れたいくらいだぜ。そのほうが全然安い。

大概20本近くはまとめて借りるから。

てなわけで、大量に借りてきて鑑賞。

「県庁の星」
「40歳童貞男」
「アローン・イン・ザ・ダーク」
「チェケラッチョ!」
「プロデューサーズ」
「インサイドマン」

を取り敢えず鑑賞。

ふ〜〜〜っ
疲れた。



さて、先ず先ず

 「インサイドマン」 米 ☆☆☆

   監督は、スパイク・リー。全然興味がねえ監督。
   観て面白かったのは、「DO THE RIGHT THING」くらいだった。特にとりたてて騒ぐような映画じゃねえが・・・。
   まあ、黒人主体の映画作りの先駆者的存在。
   今回この映画で、予告編を見てオッと思ったのは初めてだった。
   このようなエンターテイメント商業映画は初めてときいた。それまでは、パッとしないものばかりだからね。

   この映画に登場する人物は、人間臭くて「イイ人」は一切出てこない。
   犯人の独白から始まる。
   独房のようなところで語られていく物語。って誰に話してんの?

   銀行強盗の犯人達は、人質全員に自分等と同じ格好をさせて、捜査を混乱させる。
   捜査に当たる黒人刑事も自分に汚職疑惑が懸けられていて、
   汚名返上とばかりに捜査に乗り出す。手柄を立てるために奮闘するが・・・。
   そこに、損得で動く女弁護士が登場し、事件は複雑に。
   って別にたいしたアイデェアじゃないが。語り口が面白い。正直、脚本がいい。
   奇をてらう演出はなしで、堂々正面からフツーに演出していた。
   この映画のポイント。犯人達が目的にしていたブツは、現金ではない。ってところがミソ。
   予告編で、此処までは読めるが。ミソの部分が知りたくて鑑賞した次第。
   が、最後まで見て、釈然としない。何故犯人はこの銀行の事情に精通しているのかが、分からない。
   この映画の黒人捜査官の気分だ。
   でも、俳優陣が素晴しい演技で、更にこの映画の魅力を盛り上げていた。
   ああ、楽しかったなあ。テイド。


 「アローン・イン・ザ・ダーク」 米 ☆
  
   またまた、堂々のB級映画。また観ちゃったYO。全米でヒットしたゲームの映画化らしい。
   ははあん。「バイオハザード」とか「ハウスオブザデッド」と同様の流れの映画だな。
 
   古代異常に発達し忽然と消えた文明とその文明の遺物を巡る「怪獣もの」。

   よく分からんが、諦めて観るしかない。それが、B級映画だから。
   俺が好きな俳優でゴリラ面のスティーブンドーフが脇役で出ていて、それ目的で鑑賞。
   いいねえ、チョット人気が無くなった俳優は、金のためにコンナ映画に出しまうところが、いい!!   
   パッケージには記載されていた「夥しいほどの死体の山々」ってほど人は死なない。死ぬ奴多いけんど。予想以下。
   こういう映画に欠かせない「お色気シーン」が中途半端。
   ブラしてセックスすんな!!!パイ乙見せろヤ、コラー!!!
   ラストシーンはお決まりの感じで、ある意味期待を裏切らない。
   それでも、イイね。B級映画は。
   バンバン銃を馬鹿ミテーに撃って、人が死にまくったたり・・・。現実味ゼロ。そこがいい。
   死体処理は?とか主人公は警察に捕まんないの?とか深く考えてちゃダメっ


 「県庁の星」  日本 ☆☆ 

   はいはい。ソコソコヒットした日本映画。いや、織田映画。織田映画は一つのジャンルだからね。
   期待もへったクレモ無い。ただ、そうあるがままを受け入れるしかない。
   
   話は意外に面白かったYO。ここまでの風刺映画がヒットしてしまうのは、織田映画だからだね。ははは。
   それに、キツネ目の女と織田様の競演。で話題性ありだもんね。
   将来を嘱望されたエリート公務員が、民間交流研修と称し、スーパーで研修をするというお話。
   皮肉が効いていて、小気味よい話。
   織田lは、このような風刺映画には出るのですね。次も期待せずに待ってます。

あっ、次は黒澤明の椿三十郎かあ。山本周五郎原作のあれだな。はいはい。
 

 「チェケラッチョ!」  日本 ☆☆
  
   沖縄を舞台にした青春ラップムービー。沖縄の雰囲気がいい。若手俳優がソコソコいい。それだけかな。
   
   俺が好きなラップは、ゴリゴリのハードなやつだから、
   映画で流れるオレンジナントカみたいなクソつまんねえ音楽が耳障りだぜ。
   それにストーリーが平凡だあ。映画始まって3分で話が分かるYO。チェキチェキYO。
   ガキがみて、俺もラップやろっうっと思うかなあ。ケッ。
   エミネムの映画みたいな感動なし。
   次は、50セントの映画でもみるか・・・。

 「プロデューサーズ」 米 ☆☆☆
  
   メルブルックスは天才!!!ああ楽しかった。観てよかった。

   本物のミュージカルは眠い。セリフすべて歌って変ジャン。
   観ていて分かり難いんよ。じゃあ寝るしかないみたいな気分になる。
   正直、嫌いだ。
    
   でも、この映画。一味ふた味違うね。マジ楽しいんだもの。
   俳優が素晴しい。セリフが素晴しい。歌が素晴しい。脚本が素晴しい。
   
   借金返済のために、絶対ヒットしない作品をつくることになった2人の男(冴えない会計士とプロデューサー)。
   最低な脚本、最低な演出家、最低な役者。すべて準備が整ったが。
   しかし。
   2人の思惑とは違った結果になってしまう・・・。

   何がイイって、昔の映画の雰囲気が出ていること。
   こんなドラマ良く観てたなあ。こういうドタバタ劇は好きだね。
   変人しか出ない映画って最高!!!!最後の最後にメルブルックスが出てます。

 「40歳童貞男」 米 ☆☆ 
  
   これは、全然有名俳優出てない。低予算映画だが。
   
   いやあ、面白かった。当然吹き替えで鑑賞。
   いろんな意味で大人になれない主人公の哀しくも楽しいお話。
   趣味はフィギュア蒐集でゲームオタクと救いようの無いインドア人間が、
   男だけのポーカーパーチィで「オッパイってサンドバックみたい」って一言から童貞とバレテしまい、
   気のよい仕事仲間から傍迷惑な親切心から様々な騒動を経て、ロストバージンを経験するまでを描く。
   これまたドタバタ劇。
   童貞という特殊な人種を通し、一人の男が人間的に成長する姿を描く迷作。
   口はスゲー悪いが、いい人ばかりが登場し、アッタカイ気持ちになれる。
   
   面白かったけど、☆二つってどうしてか?なぜなら私も・・・だから。

ちゅうことで、また映画のことばかり記載。
ふと、映画鑑賞してて
なんの為にって?思う。
 
なんでだろうなあ?

そこに映画が在るから。かなあ。
けっ。馬鹿らしい。どうでもよくなってきた。




[2006.11.11 01:42] 吹き替えで楽チン

時々、観たものを簡記していたが、やはり気心が変わりやすいので、どうでもいいかと思って、止めていた。
が、ここで再開する。また、やめるかも。

そうだ、溜め込まずにすぐに送信しよう。カッシーに。
っと今は、思う。

昔、映画を見に行かなくなったオヤジに理由を尋ねたことがあった。その理由は。
字幕が面倒くさい
であった。
そのときは、私はあくまで本物に触れたく、ヤッパ映画は字幕でなきゃならない!なんぞと偉そうに構えていたが、今では
なるほど
である。

と言うわけで、最近家でDVDを鑑賞するときには、字幕が面倒くさいので
吹き替え
で鑑賞することに全く抵抗はなくなった。

もちろん、あの人気シリーズ「24」も吹き替えでなければ、納得がいかない。
やはりハリソンフォードは、村井国男のエロい吹き替えでなければならない。
むかし、バイトでエキストラをやったことがあるが、スタジオの喫茶店で彼が、
「コーヒー、ひとつ」
と言ったときは、その場にいた人がナンダナンダ何事だと全員そちらを向いたほど。
非常によ〜くとおる声で、驚いた。

まあ、話は逸れたが。
 
     「ソード]」 ドイツ? ☆☆

  良く行くビデオ屋でオススメのシールが貼ってあったので、借りて鑑賞。もち、吹き替えで。
  
  んっ。これはB級映画だね。分かってたけど。
  「ダヴィンチコード」+「ブレイド」=この映画みたいなことがパッケージに書かれてやした。
  いいね、こんな便乗映画。でも、乗れるんかい?
  内容は、シオン会の直系の人々と十字軍の血を継ぐものとの戦い。へっ?
  ナントカ会とナントカ会の争い。聖遺物がどうとかこうとか・・・で宝探し。えっ、そんな簡単にわかちゃうの?
  そして、両者の血を継ぐものが現れテンヤワンヤ。ドンちゃん騒ぎ。

  とにかく、理由は分からないが、両者はチョットやソットでは死なない体になっていて、首を刎ねなきゃ死なない事になっている。
  修道院で育てられた全然かっこよくない主人公(なぜかチョーかわゆい女の子にもてる)が恐ろしく馬鹿で強く、
  簡単に騙され利用されてヘンテコな事になっていく。

  あれっ。パッケージにあった。ビルやらバイクやらを雷とともに刀でなぎ倒すような場面はないな。
  期待していた程の派手なアクションは無いし。とても中途半端〜〜。
  嗚呼、また騙された。しかもパッケージのチョイかっこいい男。悪役だし。主人公じゃねえんだな。

  ダヴィンチコードって本読んでるけど、つまらんね。途中までで止めた。
  おそらく、こちらの馬鹿馬鹿しいのが俺の性分に合っている。

  まあ、自分の時間を大切にしたい人は、観ない方が宜しいかと。

と言うわけで・・・。
こんな馬鹿馬鹿しい映画も吹き替えだとラック楽。
鼻でふんふ〜〜んってなもんだ。
もういっちょーこいや〜〜〜。




[2006.11.07 18:20] 春風のようなジジイになりたいが

体内のカルシウムと言うものは、徐々に減っていくものらしい。

NHKのラジオ深夜便でそのようなことをドコゾ医師が言っていた。

その日のテーマは「骨粗相症」だった。

骨が年齢を重ねる毎にスカスカになって弱っていく現象のこと。

だから、若いうちに骨を鍛える必要があるのだそうだ。

骨を鍛えるという意味はよく分からなかったが。そういうことらしい。
なにせ、お医者様の話だから仕方が無い。「健康教信者」の私にとっては医師の言葉は「神の言葉」。
無知蒙昧の私は唯々諾々理不尽なことも容易に受け入れる。
信者のつらいところだ。
ケンコーのこと考えすぎて胃痙攣起こしてしまいそうだ。

それから、女性は20歳くらいまでに十分にカルシウムを摂取する必要があると。
男性の場合は、30歳くらいまでに。だそうだ。

なるほど、私はもう手遅れだ。
将来私は、一歩一歩歩くたびにミシミシと関節が軋み、スキップしようものならば骨折するに違いない。

この辺ではよく見かける「スキップ爺さん」にはなれない。残念だ。

若いうちにもう少し小魚や牛乳やら今ならコンビニでも売っているようなサプリメントでカルシウムを摂取しておくべきだった。


いずれにせよ、若いうちの積み重ねが重要だということだ。

同級生の誰かが酔っ払って私に絡んでこう言ったことがある。
「Xenちゃん、俺らはだいたい20代前半で人生決まるんだよ。」って。
何を分かった風なことを爺臭いことを言いよってからにけしからん的発言だはあったが。
聞いてみるとやはりそれまでの「積み重ね」が重要だということが言いたかったらしい。

「俺は、10代の頃の積み重ねでここまでやったが、それでもよおう。」
「今更俺たちは突然ヒルズに住めるような連中の仲間入りにはなれないし、
これくらいの年齢になるとある程度

人生見えてきてないか。」

と言いやがった。

うん。そのとおりだね。

でもよ。私はテメーみたいに結婚してないし、これからどうなるか分かんねえ。
彼の言葉は、いまだに

思春期の少年

みたいに不安定な精神状態にある私とは大違いな「大人発言」だった。
ふんっ。えれーなあ会計士さんはよお。
とは思ったがそういった希望の無い発言は場を重苦しいモノにしたので。
「そうだなあ。それでさあ。
 いまだに俺はオメーの奥さん見て、
ボッキできっかなあ。あはは。
 で、この辺ウメーらーめん屋ねえ?」
と支離滅裂な返しをお見舞いしてやった。

彼の奥さんは若い時分たいそうな美人で、奥さん本人(当時は未婚)に
「見ただけでボッキした」
という私なりの最大の賛辞送ったことがある。
だから、彼の奥さんの中では私は「ボッキのひと」なのである。
今でも「今日、ボッキのひとと飲むの?」とか「また、ボッキから連絡があったよう」とか家庭内で話されているようである。
ただ、そんなのは10数年前の話だからな。
今は分かんないぜ。けっ。俺の精力はスンゲーけど・・・。

話はそれにそれまくったが。
私が積み重ねてきたものを思ってみた。

私のこだわりは、「こだわりを持たない。」ことだ。

昨日より今日。今日より明日。人間的に成長したいと願って生きてきた。
いろんなことに挑戦し、敗れた日々であった。

そして、やはりあまりに他人や自分のことに無関心であったために、流され流され、今は薄っぺらく、汚い、おっさんになってしまった。

気が付けば、小さい子供から「負け犬」と連呼されるようになっていた。

自分の主張を持たないことが如何にダメなことか今更ながら気付いた次第である。情けない。

高校生の頃にあこがれていた「仙人のような爺さん」になれるのか不安である。
理想は、笠智周の爺臭さ爽やかさである。

人は、日々の成長を形で示したがる。
だから、意味があるのかないのか分からない資格を取り、これが自分ですと他人にアピールをする。
資格を必要としない最も基本的な人間性については、これ如何に。
数値や点数の無い潜在的なもの。私はそこに重点を置きすぎていた。馬鹿だった。
社会と足並みを揃える必要が少しは必要だった。カルシウム摂取のごとく手遅れに違いない。

まあ、いっかあ。
それでもキーポングローイン。
日々鈍化していきがちな日常を、カルシウムたっぷりな牛乳を入れたコップ片手に、
意識の奥深くにあるであろう平安時代の暇人が持つような感受性を磨いていきたいと思う。




[2006.10.30 12:36] 映画心中日誌

これから、あくまで主観的な「ばかばかしい」感想文を表記します。
ただ単に、ああこんな映画観たっけと後で思うためのものです。悪しからず。
話の筋は一切説明しないので。意味は不明なものばかりでス。

6月17日  デイジー     香港 ☆☆☆☆
 香港映画 すべて主演は韓国人。3角関係。声を失った女。殺し屋。刑事。もういいよ韓国お得意の「泣かせるための死」。
 しかし、キャラクターごとの画面の色あいの違い。 オランダのアムステルダムが綺麗。
 自然が不自然で映画的。分かりやすいウソの羅列の美しさ。
 生ぬるい韓国版フィルムノワールと言ったところかな。

6月26日  初恋     日本 ☆
 マズハジメニ、クダラン。
 3億円事件の犯人は、女子高生。はあ?。SO WHAT。
 60年代の青春を描きたかったのか。はあん?
 もう結構です!!!
 それならば、大島渚の「青春残酷物語」で十分!!!
 やはり、時代を切り取ったそのときに撮られたものが最高ジャン。

 3億円事件のことを描きたかったのか。はあん?
 それならば、TBSでやったジュリー主演長谷川和彦脚本久世光彦演出の「悪魔のようなあいつ」で十分!!!

 この中で描かれる悲恋の薄ッぺらさ。ああ、何も感情沸かない。
 青山真治の「ユリイカ」共演し、成長した宮崎兄妹のギクシャクした演技。
 またか、懐かしい昭和史の一ページ映画。
 3億円事件、あれは何だったのかって?SO WHAT。
 主題歌「青の時代」が良かっただけ。だけ。

7月18日  日本沈没     日本 ☆
 なんだこれは!!!すげーーー!!!って誰が思う???
 た〜だでかい音。カメラをグラグラ揺らして、あわわわと慌てる人々の演技。失笑。
 それよりも。
 主演大根役者2人の鼻につく演技。とくに、キツネ目の女!!!
 おかしいぞ、レスキュー隊の癖に長すぎだあ。毛。それより猿芝居はあああ!ムカムカするぜ。
 そして、赤面!「抱いて」「抱かない」の構図。
 もうすぐ死ぬから抱かない草なぎい〜〜。お前は、マジ可哀想。抱けよ!!キツネ目の女を。意味なく子作り行為しろってーの。
 遺伝子に組み込まれている連綿と受け継がれる人間の「性的衝動」こそが、「生きる」ことなんだから。この作品のポイントだろーが。

 脚本悪いよ。人間考察浅いよ。監督は特技だけに集中しろ。
 期待していただけに、気持ち沈没。両親も観たらしいが、「くだらん」と言ってた。
 馬鹿だな。これを並んで観た奴等は。踊る〜〜のようなクダラネえ映画に、面白かったあとか言う奴なみだな。馬鹿だ。
 主題歌を歌う朝鮮人サンミンとかいう歌手が、カワイイし歌うますぎで☆ひとーーーーつ!!映画かんけーねえかあ。ははは。

?月?日  間宮兄弟     日本 ☆☆
 30代独身兄弟をえがいたハートウォーミィング映画。って触れ込みだったが。
 実に、描き方は冷めている。情けない男を馬鹿にしている。う〜〜〜ん。いいんでないかい。やるなあ。
 でも決して笑えない。なぜなら共感してしまうから・・・。

 いま、最も鼻が天を突くばかりのイキガッテイル沢尻エリカ!!!もういいよ。見た目だけのおまえは。ヘタクソだね。
 こいつが出ているだけで、マイナス2点


?月?日  ギミーヘブン     日本 ☆☆
 先ずはじめに、特殊な病気を抱えた人の話が出てきます。しかし、だからと言って。
 病気=不幸 の構図。理解されない者たちの「悲しみ」の勝手な解釈。
 理解されないことって、そんなに孤独かねえ。犯罪に走るかねえ。
 ああ、またまた脚本悪いよ。ああ、そうか。せかちゅうーの脚本家ね。
 ならしょうがねえ。そのレベルよ。
 江口洋介の革パンと俺の革パンが似ていたから☆二つ。

?月?日  嫌われ松子の一生     日本 ☆☆☆☆
 気合が入りすぎた主演女優。不自然な演技、演出に違和感。かっこつけすぎた演出。
 今流行の馬鹿馬鹿しい小劇場の舞台劇を映画化しているに過ぎない。若ぶる監督に腹立たしさ。
 しかし。
 問題は物語を物語ること。う、うまいね。素直に。これほどのモンは、もう暫らく出てこないだろうな。
 不幸な物語の幸せな話。ミュージカル映画仕立て。様々な時代を意識した歌。MTVっぽかったり昔のハリウッド映画みたいだったり。
 孤独を共有する喜び。現実からの逃走。コミュニケーションの意味。いろいろ考えさせられる傑作。
 そういやあ、数年前に付き合っていた彼女がこの本好きだったなあ。だから4点。

7月26日  歓びを歌にのせて     スウェーデン ☆☆☆☆
 心臓を悪くし、一線から退いた音楽家が、昔母親と暮らした田舎で余生を平穏無事に過ごそうとしていた。
 が、町の小さな合唱団に参加したことから、周囲を大きく巻き込んでいく。
 人間の悪い部分、田舎の悪い部分をリアルに描いていた。チョットだけいい部分も。

 そして、素直に感情と向き合うこととは何かを、観る者に突きつける。
 感動作!!!
 ラストシーンが、最高!!!!映画って本当にいいね。

?月?日  疾走     日本 ☆☆☆☆ ☆半分
 あの小説の映像化。
 前半、小津安二郎を意識した「家族」の描き方がうまい!!!小津のアングルを意識しているね。 会話の不自然さも。
 小津は、自分の墓石に「無」と刻み込むほどのペシミスト。
 その孤高の魂が。家族っていつかは無くなるモンでしょうってな具合が。生涯家庭を持たなかった理由かも。
 
 平和な家庭が、ある事件をきっかけに崩壊。マジあっさり描いちゃって。やるなあ。ウキウキする。
 そして、スピード感の無い疾走。
 SABU作品の傑作だな。

 以下箇条書き。
 加害者と被害者の関係性の逆転。いじめの構造の単純さ。小さな世界の価値観。
 少女の過去はスローモーションでジェットコースターのように語られる。
 しかし、多様化する現代性とのギャップ。ユーモラスな人間劇。それでも、少年の孤独感は・・・。

 人と繋がる事とは?

 主演がジャニーズだっていいじゃねえか。だって、このように素晴しい映画では演技は単なる記号に過ぎないからね。
 演者がサルでもいいくらいだよ。

?月?日  修羅雪姫     日本 ☆☆☆☆
 怨念に執り憑かれた美しい女と周囲の優しい人間たち。笑えるほどの執念のなぞ。梶芽衣子はとおっても綺麗。
 この映画の主題歌が「キルビル」にも使われたが、映画の出来はこの映画の足元にもオヨバネエ。

7月28日  タイヨウのうた     日本 ☆
 お金の掛かっているプロモーションビデオだな。始まってすぐに泣く女の集団が。ふあ〜〜〜。興醒め。
 泣けそうな場面のオンパレード。ミエミエで鼻でフンと50回くらい鳴らした。
 途中映画館から出て、タバコを吸う。わかりきったストーリー。泣きそうな顔で歌うYUIが☆。

7月31日  ランドオブプレンティ     ドイツ アメリカ ☆☆☆
 ロードムービーといえば。
 「或る夜の出来事」「ボブホープ、ビングクロスビーの珍道中もの」「イージーライダー」「バニシングポイント」
 「続 激突」「ダウンバイロー」「テルマ&ルイーズ」「男はつらいよ」最近ではオデッセイアを元ネタにした「オー!ブラザー」などなど。
 きりがない。大好きな映画のジャンルだ。
 
 要は、旅を通じて、何かを探し求める
 という映画のジャンルである。

 そうそう。極めつけは

 「PARIS,TEXAS」    当然☆5個だよ!!!

 ヴィムベンダース監督だな。「パリテキサス」は特に好きで2本DVD持ってる。全然オカシクナイ。持っていて当たり前だ。同じ映画だけど。
 アナログからデジタル画像処理へ。って買うでしょ。ヤッパ。

 で、この映画は、9.11以降のアメリカの不幸を描いている。対外的に強く、内側はボロボロで弱々しい外国人からみたアメリカの悲しみ。
 不幸を見てみぬ振りをするものの悲しみ。思いっきり同情している監督。ベンダース、久々良いかもね。この映画は。おかえりなさい!!!ベンちゃん。
 
 
8月1日  ディックアンドジェーン     アメリカ ☆
 美男美女の退屈で笑えないドタバタ。見た目が大好きな女優さんがでてます。物質主義の価値観のぺらぺらさ。現実からの逃走と闘争。
 ブルジョアの滑稽さ。皮肉りたいのは分かるが、無難に作りすぎて毒が薄まってしまい、つまらない。
 

8月4日  時をかける少女(アニメ)     日本 ☆☆☆☆
 アニメだから下手な演技なし。最高のストーリーテリング。泣けた。タイムリープの矛盾。戻ったり戻らない夏の青春映画の傑作。
 
 人ごみに消えていく「天井桟敷の人々」のラストを想起 。
 観客はヲタクばかり。ああ、俺もかあ。


8月8日  海がきこえる     日本 ☆☆☆☆
 なぜか高校生時代を懐かしむ大学生。ノスタルジーとは?今を考えるきっかけ。
 放送された頃の自分は浪人生だったかな。このアニメ見て羨ましく思ったもんさ。
 今のジブリは?世襲制になったからな 。

 高知県の思い出。いろいろあったな。旅に行った時の話なんだけど。
 
 まあいっか。俺のことは。


8月9日  セブンソード     香港 ☆☆
 七人の侍の中国リメイク?豪華キャストだけど知らない人ばかり。
 ツイハークは馬鹿馬鹿しい作品を堂々と撮る。カッコヨイ。日本の仮面ライダーを想起させる。
 刀重視しすぎる。
 浅い人間関係の堅い友情。あそこも硬いぞ。全然面白くない映画。
 男女の性欲を描いていたところに2点。


8月9日  運命じゃない人     日本 ☆☆☆☆ ☆半分
 レストランで偶然に知り合いになった女性。人の良い男。探偵。ヤクザ。たった一晩の出来事を様々な視点から描く。
 全体を通してコミカルな演出が冴えに冴えている。次回作が期待大。
 最後まで見たら、嗚呼あれはああだったのかと納得。非常に面白い作品であった。PFFスカラシップ作品。


8月9日  ラブ☆コン     日本 ☆
 少女マンガの映画化らしい。知らん。「NANA」がヒットしたためか、ウーン漫画の映画化がやけに多いな。
「NANA」ももち一人で観に行った。女子高生ばかりだったな。こういう映画は映画ファンとしての度量を問われる一本。
 観に行く行かないの葛藤。
深夜にこっそり。ガキがいないと考えて。20歳を超えた女性2人組みが多い。なんか視線を感じる。
 痛い。
さて、席は。I−7席って隣がいるううう。しかも、おんなーーー。何故?チクショオー受付嬢め・・・一杯空いてるっていうのにい。
こいつ、一人で見に来てやがるぜ。って俺もだけど。
なんか気まずいので一つ席を開けて座る。隣の奴、なんか意識しているみたいだぜ。
けっ。うぜえ。
まあ当たり前かあ。男一人でコンナ映画に来てるからな。

 映画について。途中席を立つこと1回。躊躇しなかった。楽しい雰囲気を味わえたのだけれども。ヤハリ少女趣味っつうか。
あわねええ。面白いかと問われれば、まあまあ。
でも、笑わせようとしている姿勢が関西弁と相まって
「小賢しい」「ウザイ」
のである。鈴木おさむとは笑いのセンスがあわないな。
繊細さがない。大雑把。
 繰り返し登場する南海キャンディーズのシズちゃん。繰り返す行為は笑いは基本中の基本。つ、つまらん。
芸能人がでることで笑わせようとは、マジうぜえ。笑う客も客だ!!!下らん。

しかし、青春映画って「疾走」や「時をかける少女」もそうだけれども。土手を自転車で二人乗りするシーンがあったりする。
二人乗り・・・道路交通法第52条1項で5万以下の罰金
と規定されているにもかかわらず。多いなこのような場面。

ともかく主演二人に感情移入できなかった。

ああ、俺は試されているんだ。これは人間の耐久試験の一つなのだと思った。
何処まで自分を貶めることができるのかという。隣に座っていたおんなはなんか話しかけられたがっていたが
(映画が終わってもだらだらして、帰る素振りを見せないからだ)(まあ、俺の妄想だけど)腹立たしくてさっさと帰った。
ビデオでも見る価値なし。


8月16日  変身     日本 ☆☆
 嗚呼。くだらんメロドラマ。脳移植により徐々に人格が変化していく主人公。緊張感が感じられない物語。
 人を殺していても、その痕跡が一切無い不自然さ。血は??
 主人公の玉置宏、蒼井優は確かにイイ俳優ではあるが、演技が浅いと感じる演出でダメさが露呈。
 何一つ見てよかったと思わせる要素無し。
 ただ、蒼井優の可愛さのみで2点。演技は下手だね。最近気付いた。おせーか。


8月21日  処女ゲバゲバ     日本  ☆☆☆☆
 若松孝二監督作。69年に作られた。ピンク映画という枠組みをアッサリと越え、現在でも語られる邦画の名作。脚本は大和屋竺。
 ピンク映画って凄い。低予算だが、一応濡れ場シーンがあれば、面白いものを自由に作れてしまうのだから。
 若松は高橋伴名、渡辺孝好等々日本の映画人を多く育てた重鎮である。
 何かで読んだが、ジェームスキャメロン、ジョナサンデミ等を発掘したB級映画の巨匠ロジャーコーマンに匹敵するとか。ふ〜ん。あっそう。

 先輩の家で一日中アニメチャンネルを子供らが見ているのでなんとなくバカボンを観ていたら、大和屋の名前が。
 内容。とある大富豪は何を食しても飽き足らず食べ物を粗末に扱っていた。
バカボンのパパが所有している単なるスイカ(空っぽ)を見た大富豪は、どうしてもスイカが欲しくなる。
パパの巧みな話術で富豪の財産すべてと交換することに。パパ達はお城に住むことになるのだが、面白くないと言って放棄してしまう。
富豪はスイカの中身が空っぽだったことから、パパに恨みを。パパは「飽きたから返すのだ」と言ってお城を大富豪に返すことに。
富豪はスイカの中身を時限爆弾としてパパに返す。
しかし、パパはこれも要らないからあげるのだと言って爆弾スイカをお城に投げ入れたことからお城は大爆発。
大富豪は乞食になってしまう。
 最後にパパは言う「食べ物を粗末に扱ってはいけないのだ」と。深い。深いよバカボン!!

 バカボンから興味が沸いたので、若松の処女ゲバゲバが観たくなった。若松は今でも健在だが、大和屋は数年前に他界している。
 大和屋は鈴木清順ともよく仕事をしていた。日活を首になったきっかけの映画「殺しの烙印」も彼の脚本。
 清順と大和屋はアニメ「ルパン三世」でタッグを組んでいた。
 清順はルパンの監督もしたことがある。テレビシリーズも二人は監修に携わっていた。
 宮崎駿の「カリオストロの城」には当然係わっていない。あれはエロが一切ないルパンの中でも「らしさ」を殺しているクダラナイ映画だった。お色気シーンなしって。
 駿の中では比較的良い映画だが。
 若松は最近は商業映画を撮っている。あのシリーズもの「完全なる飼育 赤い殺意」(新潟であった実際の幼児誘拐事件をモデルとしている)は意外と良かった。
 
   「処女ゲバゲバ」
 題名は、飲み屋で一緒に飲んでいた大島渚が命名したもの。たちションベンをしながら「荒野を密室に出来ないか」という無茶苦茶な若松の思い付きを、大和屋が3日でこさえた。
 そして、数日で撮った映画だった。が、これが素晴しい脚本。映像。

 荒野に十字架。
 これだけが舞台。そう。とてつもない映画だ。
 
 虐げられていた者と虐げていた者が「一瞬」にして逆転するラスト。
 その一瞬を「カメラ」で捉えるというプロットは見事であった。
 カラーと白黒が意味ありげに変わるのが緊張感を生む。ヤハリ、評価が非常に高いのも素直に頷ける。
 69年の何かヤッテヤルという若々しい空気を感じずにはいられない。左翼傾倒ではあるが、その熱い魂は胸を熱くさせる。
 69  69 69 69 69 69 69696969696969  って数字がいい!!車のナンバーにしよっ。


8月24日  ナイトウォッチ     ロシア ☆☆☆
 ロシア映画。善と悪は人間の選択からなるという単純明快な倫理観を、光と闇の戦いに置き換えてロシア発のMTVバリバリの映像で見るSF映画。
 ナンカ、「レディオヘッド」や「UNKLE」のビデオでみたな的映像ではあったが、良い良い。
 前提として世界は闇に覆われるという悲観的な設定はいかにもロシア的ではないか。馬鹿馬鹿しいハリウッド映画を観るより清々しいものを感じた。
 三部作の第1作目らしいが次回作も観たいね。
 因みに、元レイジアゲインストザマシーン現オーディオスレイブのトムモレノのソロプロジェクトも「ナイトウォッチ」だったかも。この映画と関係があるのかは不明。


8月24日  真珠の耳飾の少女     イギリス・ルクセンブルク ☆☆☆
 謎が多いと言われるオランダの画家フェルメール(数年前に絵を見に行ったなあ)と召使の微妙な関係を描く。
 映像が非常に美しい。ワンシーンワンシーン絵画のよう。
 いま世界で最もエッチな女優スカーレットヨハンソンが、肌の露出は一切無いのに本当にエッチ。
 ヨハンソンのパイ乙と唇に乾杯!!


8月30日  ハチミツとクローバー     日本 ☆☆
 またまた少女マンガの映画化。蒼井優目当てで観たが、関めぐみが本物の美人で蒼井優がかすむ。芸術が浅く薄っぺらく描かれて不満。
 ああ、もういいよ。好きになるってどんなことかなんて・・・。飽きた。


9月5日  夜を賭けて     日本・韓国 ☆☆☆☆
 ヤンソギル原作。在日朝鮮人の若者。フェリーニの「青春群像」を彷彿。熱い。脂っこい。原作は大好き。大阪を思い出した。
 夫を亡くしたばかりの女性が、新しい男と激しくセックスをするのを目の当たりにする若者達が 「これが生きるちゅうことやなあ」と感嘆するくだりは、素晴しい。


9月17日  ドミノ     アメリカ ☆☆☆
 トニースコット監督作。兄は「エイリアン」「ブレードランナー」のリドリースコット。
 ロック魂が炸裂。目まぐるしいばかりの派手な映像。CMで慣らした腕を思う存分発揮。
 ぶっ飛んだオッサンが作った映像革新。
 元モデルで実在の賞金稼ぎのストーリーはたいしたことは無いが、音楽と映像で疲れるが楽しめる。
 映画的かどうかは別ではあるが、いいねえ。
 頭空っぽにしてえ人には、大推薦!!ロッケンローーーーーーーーーーーーーーーーーール


これ以外にも、数多く観ている・・・。


記載する時間も惜しんで映画鑑賞しているからだ。その気持ちは加速するばかり。
しかし。

私の仕事にはちいっとも役に立たない。かなりの映画マニアとバレテ少々不気味がられている。
おおうよ。上等だ。こらああ。文句あんか!!!!!!!!!!!
映画がなんぼのモンじゃイ!!んッ。


あっ。かっしーーー。すまん。




[2006.08.04 01:31] アメージング若冲

「伊藤若冲」
名前は聞いたことはあったが、絵を見るのは初めてだった。

江戸中期に活躍した最高の素人絵師。究極の旦那芸。
実家は裕福な野菜の卸売り問屋。
とても裕福な環境で育ち、若くして家督を継ぐが商売のことに目をくれず、
一心不乱に絵描きに没頭したダメ人間。
商売が嫌で嫌で逃げ回っていたという。
40歳で弟に家督を譲り、隠遁生活に入ると同時に絵の世界にさらに没頭していった。
生涯絵のこと以外には目もくれず、質素なものを食し、仙人のような生活を送った。
絵と米一斗を交換し、自ら「斗米庵」と称し晩年を過ごす。
金持ちだから働かず高価な画材を駆使し絵ばかりを描いた生涯。
たいしたことは知らないが、ダメ男であった事には違いあるまい。
大体、絵描きというものは世間一般で言うダメ人間が多い。

鶏の絵が有名。若冲曰く、動物には「神気」が宿っていると言う。
彼の絵には、異様な気配を感じる。それが「神気」なのであろうか。
高価な画材を駆使し、既成概念に囚われることの無い構図の中動き回る動物の絵の前に、
見る者を釘付けにさせる異様なチカラを感じずに入られない。
よく言う「本物みたい」ではない。
写実的とは言い難く、至極主観的に表現された絵はユーモラスな感じが漂い、絵の前に立つと自然と笑みがこぼれる。

今回私が観に行ったのは、東京国立博物館で行われた「プライスコレクション」というものであった。
金持ちのアメリカ人が日本人よりも先に、若冲の価値を見出し、買い集めているお金持ちさんのコレクション展覧会。
その中に展示されている
「鳥獣花木図屏風」
の鑑賞が目的であった。
一言で言えばヘンテコリン。変わっている。コンナ絵見たことが無い。である。
二幅の屏風に描かれた右側に位置する絵には、動物たちが所狭しと描かれて、左側には鳥達が描かれている。
絵にはすべて二重の升目が描かれており、19世紀後半に西洋印象派の画家が用いた点描画を彷彿とさせる。
一双につき86000個の升目が描きこまれているそうだ。
原色系の配色を多く用いており、タイルに書かれた「銭湯の壁の絵」のようだ。
何よりも、活き活きとした動物達の表情がユーモラスあり、愛着を感じずにはいられない。

伊藤若冲が日本で注目されるようになったのはここ数年であるらしい。
私も鶏の絵しか知らなかった。いいものを観た。まじで。
帰りには売店へ行き、1/1jakutyuTシャツを買った。すっかりファン気取り。


幼少の頃より、よく美術館に連れて行かされた。
叔父が画家であり、その展覧会を観に行ったためである。
その展覧会は、異形の絵ばかりである。
同じ年頃の子供は、怖い怖いと言って泣いてしまうくらいである。気持ち悪いと泣き叫び逃げ回る子供もいた。
裸の妊婦、馬の頭、瓦礫の町並み、飢餓の子供、砂漠の民ならまだまし。
ほとんどが「超現実的」な絵ばかりである。
「超現実的」とはとても現実的という意味ではもちろん無い。
叔父の絵も全く意味が分からない。
現在は、某国立大学の教授をしているそうだが、私にとってはただの「変な叔父さん」だ。
今更ながら、この頃受けた虐待(気持ち悪い絵の鑑賞)が、
深く私のココロに何らかの形で作用していることと思うのである。

今でも、ときおり美術館に行く。
絵を鑑賞することは、良くも悪くも人のココロに深く影響を与える。
思いもよらない造形を目にし、激しく脳を刺激し、考える力創造する力に感嘆する。
絵を見ることは、自分と対話し、己の矮小さを感じ、魂を奮い立たせて、瞬間瞬間に生きる「時間」の貴重さに思いを馳せる。
世界を見るものすべてを活き活きを見ることができる。
木々の緑、赤い花、蒼い空、白い雲。現実の「この素晴しき世界」を再認識する場所。
そして、それらは意識の深くに沈降し、感受性を豊かなものにしてくれるに違いない。

間違いなく、私の仕事には、1mmも役にはたたないけれども・・・。

今度は、宮内庁へ行って若冲の「旭日鳳凰図」「動植綵絵」をみにいくかなあ。
帰りは、靖国参拝だぜい。
一人でねん。はあ・・・・・。お寒いぞ。
ぴゅうぴゅう、ごぐおうごぐおう。風が吹き荒む。炎天下。




[2006.07.14 22:10] THE DOOR INTO WINTER(現実と虚構のハザマから)

「暑い。」
当たり前のことを口にすることは、非常に思考力が低下している証拠だ。
まあ、私は数年前から思考を持たずに生きている屍だけれども。ついつい、頭に浮かんだたことを口にしてしまう。
そんなわけで、ココロがあまりに寒くオールシーズン「冬」で、ピュウピュウと風穴が通っている私には、
「夏はクソだ」
と思うばかりである。

外に出て周囲を見渡せば、紫外線の害悪のことなぞ微塵も考えていないような(紫外線対策の化粧品をベタベタつけているのかもしれないが)、
「日本人の羞恥心は何処へ」と思わせる外人のように肌の露出が多い服を着た輩が大口を開けて、
脳みそが暑さにやられたためか、アホ面で闊歩している。
笑ってんじゃねえ。人前で笑うな。思っている以上にその顔は、アホ面だぞ。恥ずかしい連中め。
一方、眉間に皺を寄せ、沈痛な面持ちで歩いている奴らもいる。まるで、世界中の不幸を一人で背負っているように。
暑いよ。暑苦しいよ。アホなんだから、思慮深い人間に思われようとそんな必死な顔すんじゃねえ。暑いのもお前らのセイじゃねえ。うぜえよ。

ま、たまたま私の住んでいる場所が東○大学の近辺だから、アホ学生の姿を見かけるだけだが。

あまりに暑いものだから、普段は読まない小説を読んだ。
普段読むものは心理学や哲学書ばかりであるので小休止というわけだ。
古本屋に行って、目に飛び込んできたのが

ハインラインの「夏への扉」

だった。

50年ほど前に書かれたSF小説の名作中の名作と言われているものだ。
部類の猫好きで有名だったハインライン。私との共通項が「猫好き」と言うので読んでみたくなった。
また、「猫好き」タモさんがSFは嫌いだけどこの本は好きだと言っていたのも思い出したからだ。
何よりも題名がいいじゃないか。はっきりとした分かりやすい題名で。本を買うのも恥ずかしいくらいだ。
でもまあ、夏だし。ま、いっかあ。表紙の猫もよいし。

で、100円で売っていたので買った。

読み終えた後、パソコンに取り込んである曲をテキトーに聴いていたら同名の曲が入っていた。
山下達郎の曲だった。うっ。チョット嬉しい。この話の曲だった。

本の内容は皆知っているものだが、親友、恋人に騙され何もかもを失った男の話だ。
そして、冷凍睡眠やタイムマシンを利用して、自らの「夏への扉」を開いていくと言うお話。
思いっきり、感情移入できるってモンだ。ダメ男には共感するねえ。
舞台は1970年のアメリカ。書かれたときは一応未来だけれどもとっくに過去の話。ウッドストックの翌年だからね。
また、主人公が送られてしまう未来は2000年だからね。なんかもう、違和感ありありだね。
そしてこの頃から、CADの出現を予見している。ハインラインって凄いね。

でも、私の中で一番のSF作家は手塚治虫だけど。
なんてぇたって映画「2001年宇宙の旅」で仕事に参加してくれとオファーがあったくらいだからね。
みたかったな。手塚治虫が参加した「2001年宇宙の旅」。

でもまあ、SF小説が苦手な人でもフツウに読めてしまう。元気が出る一服の清涼飲料水みたいなものだった。
何よりも猫と会話する主人公がいいね。私みたいだ。他人にはイカレテイルと思われてしまうけれども。
猫サイコー。猫の描写がいい。猫への接し方の分からない輩(クソ人間)も読んでみるといい。勉強になるぞ。

主人公ダンにはピートという猫がいる。ピートは大概の猫もそうだが、外へ出たがる。

冬であっても、11もある外へ通じるドアをダンに開けろとせがむ。猫は寒いのが苦手なのに。
一つずつドアを開けるたびに雪に覆われた景色を見て、ピートは不満の咽音を上げる。

しかし、ピートは固い信念を持っていて、そのいずれかのドアが「夏へ通じる扉」だと信じて疑わない。
ダンは幾度とも無くドアを開けてやる。

そして主人公ダンも同様に「夏への扉」を探していた。「冬」は彼の中にもあるのだ。


人を信じて裏切られたとしても、決して人を信じることを止めようとしない主人公のアホさに感動。
私のようだ。
しかし。
純粋さの象徴として出てくる少女リッキーにこだわる主人公のロリコンっぷりには少々ウンザリ。
子供がよく口にする「大人になったら結婚しよう」という約束を信じる主人公には・・・。クソ食らえ。

まあ、元気が無くぼんやりとした不安を抱えた人が読むにはいいものだった。
googleで「夏への扉」を検索してみたら、「鬱病」の方を支援するホームページに同名のものが掲げられていた。
ヤッパリなあ。ココロに冬を抱えた人間ってえのはなあ。

あなたもきっと「夏への扉」を見つけられますよ。だって。けっ。
何が「夏への扉」だ。勝手に、夏は素晴しい季節だって定義してんじゃねえよ。
俺の心は「冬」で大満足だってえの。「冬」。いいじゃんか。雪なんか降り積もると汚れたモンを覆い隠すからね。
俺の汚い部分は常に冷たい雪で覆われているから、真っ白で純粋だぜ。
そんな、現実と虚構があいまいな「嘘くさい世界」の住民だからね。
だから、気持ちはいつも真白い冬、昼と夜のハザマの夕暮れ時。

「人生はクソだ。」これは、間違いない。
そんなのは当たり前だ。今の私は子供のとき思い描いていた大人ではない。
タイムマシンなんぞイラねえぜ。クソの人生、やり直してえなんて、露ほどにも思わない。

私が小さいときに夢見ていたモン等、捨ててきたモンが一杯あるんだよ。
「ま、いいかあ」ってね。

それから、前に進むんだよ。クソの人生を。
楽しく、薄っぺらくね。

ああ、暑い。むかつくぜ。暑中稽古で体が痛むぜ。
さ、ひと泳ぎして。爽やかに夏を満喫しに行くかあ。
そして、夏らしい山下達郎の曲を爆音で聴くか。
〜〜そして、ピートと♪永遠の♪夏への扉をひらこおうぉ♪だから、・・・〜〜
うほほおおおおおい。わたしの〜〜な〜〜〜〜つ〜〜〜〜〜!!!どこだあ〜〜〜!!!




[2006.07.08 00:58] 時速80キロの速さで

時速八十キロの速さで
古びた竹竿のウキを揺らし
アスファルトの河を飲み込み

それは、始まる

瞬間、スローモーションで
指先からボールが離れ
眼球に映り込む映像が

瞬間、キチガイの憤りで
周囲を巻き込み
電気信号は神経を伝達し

瞬間、白い波間から
プランクトンが跳ね上がり前頭葉が錯覚する

瞬間、夢見てボーダーを越え
銃弾に撃たれ倒れ込む
その速度で

暴風吹きすさぶ屋根の上
蜘蛛がアンテナに攀じ登るその速度で

転がり出した魂が
肉体を超える

壊れた街灯の
パチパチと明滅する
あいだのあいだ

月のない夜に




[2006.07.01 23:41] 魂は水の如し「ノスタルジア」鑑賞

近頃、非常に関心が高くなってきたマンホール(人孔)。私の中でだけかもしれないが。

市町村いずれも工夫して様々なデザインがあり、見ていて楽しい。
それぞれの市町村を一言で言い表わしたらこうなるをデザインとしている。ちょっとした俳句感覚である。
何故マンホールは丸いかとか、汚水、雨水、それら両方を兼ね備えたものだとか。
考え出したら、うきうきワクワク。旅心にも火がつくてえもんだ。

萩原朔太郎は、旅は何処へ行っても同じようなものだと言い、内面の旅(薬中)へとはまっていった。
健康をひどく害するので止めたとも書いていて笑った。
ともかく、朔太郎もマンホールの存在に気付いていれば、わずかばかりかと思うが旅も楽しくなれた。かも知れない。

さて、
索引を眺めていたらナ行が無いことに気付き、急いでナ行の映画を探した。
で、あのアンドレイタルコフスキーの「ノスタルジア」を鑑賞。

いわずと知れたロシア(当時はソ連)の巨匠アンドレイタルコフスキー。
色々と書くことにも憚られる大好きな監督の一人。
代表作はこの作品をはじめ、「鏡」「ストーカー」「惑星ソラリス」そして遺作となった「サクリファイス」がある。
84年イタリアに亡命し、86年に他界した。

「惑星ソラリス」は、近年「ソラリス」としてアメリカでもリメイクされた。
「ゴジラ」「2001年宇宙の旅」「ブレードランナー」等に並ぶ後世に多大な影響を与えた映画、SF映画の代表作。

そして、「ノスタルジア」は異国におけるどうしようもない孤独感、故郷に対する葛藤、様々な想いを描ききった最高傑作。

モスクワから来た詩人アンドレイは、イタリアトスカーナ地方の山村に到着す。
美しい霧に包まれた朝の景色を前に「美しい景色にはうんざりだ」と詩人は漏らす。
18世紀イタリアを放浪し、故郷に戻れば奴隷になることと知りながら、
帰国し自殺をした音楽家サノフスキーの自伝を書くためにその足跡を追う旅を続けていた。
しかし、旅に疲弊しきったアンドレイは、村の教会での神秘的な儀式にも立ち会おうともしない。
美しい女性通訳にも見向きもしない。儀式に立ち会った女性は母性に目覚め、詩人に不満をぶちまけ去っていく。しかし、なのも思わない。
なにもかもが、ウンザリなのである。

そして、彼は初老のドメニコという男と会う。
彼は世界の終末から家族を救おうと7年間も家に閉じ込め、村人から狂人扱いされていた。
アンドレイはドメニコに興味を持ち近づく。アンドレイは自分の中に彼と同じ部分を持っていたのである。
アンドレイはドメニコの家に招かれる。壁には「1+1=1」と大きく書かれている。

ドメニコは瓶から水滴を掌に垂らして言う。「1+1=1」だと。
そして、「自分はエゴイストだった」と言う。家族だけを救おうとしていたのは間違いだったと。
詩人は一本のローソクを手渡される。
「そのときが来たら義務を果たせ」と。

詩人は、母親、恋人、家族、子供、そして、故郷へ思いを馳せる。どうしようもない孤独。
それらは、言葉ではなく、美しい映像で語られていく。

それからしばらくすると、ドメニコはローマへ行き、世界は終わると民衆に語りかける。

まるで、ドンキホーテのように。三島由紀夫のように。
そして、焼身自殺を遂げる。
詩人は、ドメニコとの約束を果たすため、温泉場へ行き、一本のローソクに火をともす。

世界を終わりから救うために。

火と水のイメージでつむがれていく想い。映像詩人タルコフスキーの最高傑作。星5つ。


この映画を初めて観たのは中学生の頃だった。
夜更かしをし、エロい番組はないかとチャンネルを変えていて、ばったり出会った。
焼身自殺をする男、ローソクをともして温泉場を火が消えないように歩く男。
エロ魂も消え、映像美に恍惚とし、釘づけとなった。
男は、ローソクを持って、何を祈ったのか。大事そうに消えないようにローソクの火を持って歩く。
ローソクの火は、我々の魂、愛情、世界、すべて。
それらは、今にも消えてしまいそうな「何か」なのである。

水は気化しても上空で冷やされ地面に落ちる。水は低い場所へ集まり、流れを伴い、海へと流れる。
魂は水の如しなのだ。そして、あるべき場所へと帰っていく。

嗚呼、私はこの映画に出会ってしまったのだ。
感動に打ち震えた。
それが私の人生をおかしくしてしまったのかも知れない。

旅はいい。しかし、やはり帰る場所があるからいいのだ。
そして、水の流れる場所「下水」もいい。いつか、くわえタバコで歩いてみたい。




2006前半
2005以前
索引




フレームで開いてますか?